オートファジーダイエットについて

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話題の「オートファジーダイエットとは

近年、「オートファジーダイエット」というダイエット法をよく目にするようになりました。その背景には、2016年に大隈良典博士がノーベル生理学・医学賞を受賞されたことがきっかけとなりオートファジーに注目が集まり、オートファジーとダイエットを組み合わせた「オートファジーダイエット」というものが提唱されるようになったのです。

今回は、この「オートファジーダイエット」というものが正しいのかについて、解説したいと思います。

メディアが注目する16時間断食

「オートファジーダイエット」とは、一日のうち16時間断食をして、体を栄養が足りない飢餓状態にすることで、オートファジーが活性化する仕組みを利用して謳われるようになったダイエット法です。一見シンプルなルールから、気軽に取り組む方が増え、推奨するメディアやサイトもよく目にするようになりました。

「オートファジーダイエット」とは、一日のうち16時間断食をして、体を栄養が足りない飢餓状態にすることで、オートファジーが活性化する仕組みを利用して謳われるようになったダイエット法です。一見シンプルなルールから、気軽に取り組む方が増え、推奨するメディアやサイトもよく目にするようになりました。

大手出版社が発行するファッション&ライフスタイル誌においても、ダイエット法の提唱者である医師が、半年で約10㎏の減量を達成し、その体重が今も変わっていないいうエピソードを語っています。他にも「16時間断食」のやり方や、食べない時間は水やお茶などカロリーのない飲み物はOKという内容が掲載されていました。

また、

経済誌の運営する最大級のビジネスニュースサイトにおいても、実践した編集者からの質問に応えて16時間断食を続けるコツを話されています。 その中に、「16時間断食は“時間にフォーカスした栄養学と割り切る」ともおっしゃっています。

ダイエット法としての疑問点

注目されている「オートファジーダイエット」ですが、本当に正しいダイエット法なのでしょうか?実際のところ、明確な研究はほとんどされておらず、ダイエット法としての根拠が確立されていません。また、極端な断食によるダイエットにはデメリットが多いため、警鐘を鳴らしている専門家もいます。

そこで、私たちコンソーシアムとしては、「オートファジーダイエット」のダイエット法としての“正しさ”という部分について考えたいと思います。

生命科学者の吉森保氏と、日本栄養検定協会代表理事の松崎恵理氏による共著『不老長寿の食事術 オートファジーで細胞から若返る』では、「オートファジーは、ダイエット法でも断食法でもありません。人間を健康に保つ、細胞の働きのひとつです。」とあります。そして、「十数時間断食するとオートファジーの働きが数倍に活性化するとの主張もありますが、そのようなデータは存在しません。」「『空腹状態=カロリーを抑える』と活性化しますが、12時間にも16時間にも根拠はありません。」と記載されています。


つまり、これまでオートファジーダイエットについて提唱されている中には、間違っている部分も含まれていることになるです。

オートファジーの本来の役割

専門家が言うように、断食はカロリーを抑制することなのでオートファジーの効果は見込めます。しかし、断食でも一回の食事においてでも、カロリーを抑える効果は同じとされているため、その方法は関係ありません。

断食をしないとオートファジーが活性化しないと思っている方も多いようですが、オートファジーは常に体の中で起きている現象であり、それを一定のレベルで維持することが重要なのです。

正しい理解が未来を変える

その上で、今注目されているオートファジーにはどのようなことが期待されているのでしょうか。それは、これまで打つ手がないと思われていた健康長寿や老化防止(アンチエイジング)です。また、免疫力のアップやがん治療といった医療の分野においても期待が高まっています。


「オートファジーが何か、どのような可能性があるのかを正しく理解した上で日常の食事や生活習慣に取り入れてもらえることを目指しました。」とあるように、私たちがオートファジーを正しく理解して、人生をより豊かなものにしてくことが大切なのです。

正しいオートファジーについての情報はこちら→リンク(コラムのカテゴリリンク)

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